すみません。今回の話も長いので3編に分かれます。ご了承ください。
2022年の5月。(いつも遠征は5月)
ずっと見たかった、描きたかった場所が二つありました。
一つは「奥入瀬渓流」。
そしてもう一つは「摩天崖(隠岐の島)」です。
隠岐の島は島根県の離島。
ここを目的地として2泊3日の旅をします。
行き方はまず山陰島根の七類港へ行き、そこからフェリーで隠岐諸島のうちの西ノ島に行く。
隠岐諸島は大きく分けて島前・島後の二つに分かれています。
今回の目的である「摩天崖」があるのは一番大きな島後島では無く、島前を構成している三つの島、中ノ島、西ノ島、知夫里島のうちで最大の西ノ島です。
七類港に車を停めて私と嫁さんはフェリーに乗ります。
実は一番楽な飛行機も視野に入れていたのですが島後にしか飛行場が無い事で島後島からまたも西ノ島行きのフェリーに乗り換えなくてはならず、時間も金額もロスとなってしまいます。
島後島経由で西ノ島に渡る便ならたくさんありますが時間がプラス1時間かかるので七類港から直接西ノ島の別府港に付く便にしました。本数は少ないですがこれが最良の選択でした。(境港からはこれは出来ません)
フェリーは規模が大きくて2時間半の船旅も快適でした。ほとんど寝てばっかりでしたけど。
到着した別府港は大きな港でした。
憧れの地への到着です。ワクワクしています。
ターミナルも大きくて綺麗です。最近建て替えたのかな?と思いました。
さて、島に必須の車を予約してあったので港にあるレンタカー会社に行き、軽自動車を借りました。
まだチェックインには早かったので早速摩天崖に行くことにしました。
またもグーグルマップ様にお借りしました。
別府港から摩天崖までは車で30分弱です。案外小さい島なんですね。
これは摩天崖の最上部にあった案内板ですが分かりやすいのでこれを見ましょう。
私と嫁さんが着いたのは現在位置とある駐車場です。
10数台分の車を停められ、トイレもあります。
牛や馬が多数放牧されていて、脱走防止のためか簡単なゲートがあり、それを通って徒歩で摩天崖に向かいます。
放牧された牛がお出迎えしてくれますが、牛の落とし物があちこちにあるので足元注意です。
踏まないように下ばっかり見て歩いていました。
コースも特別柵やロープがある訳でもなく、なんとなく踏み固められた地面が見えているところがコースらしいと言う程度です。
しかしその広大な景色は本州では他に類を見ないものでした。
やっと来たんだ、という思いが沸き上がってきます。
戦時中の塹壕がありました。
こんな平和そうなところにも守備隊がいたんでしょうね。
読みづらいので代読します。
「監視所跡」
この窪地は第二次世界大戦中旧日本軍が使っていた監視所です。(中略)日本海を航行する敵船を監視するには絶好の場所でした。(中略)屋根の部分には芝を貼ってカモフラージュされていました。
さて、暫く進むと圧倒される景色が・・・。
これが長年憧れていた絶景です。
凄い雄大ですね。ノアザミが咲いていて風に揺れています。
そう、海面から257メートルもあって何も遮るものが無いため強風が吹いていました。
実はこの写真は3日目の写真なのです。初日、二日と曇天でした。
この風景を油彩画にすることにしました。
崖の下に青い部分があるのですが、これを絵にするときに苦労しました。
この美しいブルーに中々ならなかったのです。
このブルーには最終日に乗った遊覧船でまた詳しく紹介します。
放牧されている馬はカッコいいです。これは親子です。
そして可愛らしい。私たちの目の前でゴロンと横になってくれました。
撫でてあげればよかったのかな?でもちょっと怖いかな。
牛や馬の他、しょっちゅう鳴いている雉には良く出会いましたし、地面に止まっているトンビにも会いましてその大きさに驚きました。
トンビと言えば飛んでいる姿しか見たこと無かったので。
写真はありませんが「隠岐ウサギ」にも運転中一瞬だけど会えました。
隠岐ウサギは因幡の白兎のモデルとなったウサギですが、白いどころか黒っぽくてかなり大きなウサギでした。
地元の方もあまり見たこと無いとのことで見れてラッキーでした。
牛舎があちこちにあります。馬と違い威圧感があってちょっと怖い。
島民より牛馬の方が圧倒的に多いと思われます。
下り坂を降りていきます。
コースが分かりづらい。
結局、象の鼻のように突き出ている「通天橋」まで歩いて引き返しました。(写真は初日)
そしてそろそろ引き返さねばなりません。上に車を置いてきてますので。
さあ、戻ろう。
「行きはよいよい・・・」ですね。
遥か彼方に見えるレンタカー目指して登ったのですが、こんな急坂だったかな?と思うぐらいきつかった。
必死に登って車に到着。
ここから一気に下に降りて下部にある駐車場に行きました。
下の駐車場は上より広くてバスも余裕です。
下からは奇岩のある風景を眺めることが出来ます。
陸地の中ほどにピンと飛び出しているのが「観音岩」です。
天を指さしているみたいに見えますが最終日に乗った遊覧船からはちゃんと「観音様」に見えました。
小さな祠もあるので行ってみたら・・・。
国賀神社でした。(初日に撮影)
由緒を調べましたが不明でした。
ここら辺一体を天上界と呼んでいるそうで、なんとなくありがたいじゃありませんか。
こんなに海沿い過ぎるほど海沿いな、海に囲まれた神社も珍しいと思いました。
旅は続きます。
作品名 『国賀海岸(隠岐の島)』
2022年制作 F8号(455×380) 油彩 キャンバス
関西平和美術展出展 ここにしかない一枚の絵展入賞
草を食む馬、それと手前の岬の窪地に黒い点があるのは牛です。
ナショナルジオグラフィックになっている国賀、一見の価値ありです。
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