風景画家はほぼ野外に出て元ネタを探して風景を描きます。(例外として部屋の中から描いた絵があったりしますが)
現地スケッチだけをする。もしくは天候(影の向き等)を考慮して補助に写真を使い帰宅してからアトリエで制作する。
野外での制作はその場に屋外用イーゼルを立ててキャンバスに彩色、帰宅してからアトリエで制作からの完成。もしくは現地が近い場合や連泊している遠隔地の場合は数日間野外制作か場合によっては完成まで野外で済ます。(あまりしませんね)
私は基本スケッチだけか、水彩彩色までを屋外でして補助に写真を撮り、それを見ながらの自宅アトリエで完成まで油彩で描く方式です。ほとんどの風景画作家さんはこの方式ではないでしょうか?
天候の変化が激しい時、連泊不可の場合は写真だけで済ませますが、現地で描いていた時期もあります。
由布院の金鱗湖で現地でイーゼル立てて描いていると地元テレビ局に映されていたのを思い出します。最初は恥ずかしいもののそのうち見物人に見られるのも楽しいと感じるようになりました。
現地制作は場所確保や機材が大変。急な雨での撤退もしんどいです。
静物画や人物画にはまた別の苦労があるのでしょうけど、風景画の大変な事と言ったら「取材」ですね。
一度取材に出たら効率よく近隣の「美風景」を一枚でも多く写真に収めておきます。
ネタが無くなった時に使えるからです。
昔、一度パソコンの不調で写真データが飛んでしまったことがあります。せっかくの取材写真がパーです。
それからはUSBに保存し、まとめて外付けハードディスクに保存しています。
今回は滋賀県の琵琶湖にある「内湖」(琵琶湖から少し離れた位置にある湖)のうちの一つ「西の湖」です。
まずはグーグルマップさんから画像をお借りします。
琵琶湖東岸、近江八幡の近くです。赤丸の湖です。地図で見ると小さいけど実際は大きくてまさに湖です。
さらに拡大します。安土城が近いんですね。信長の館というのもあります。戦国史好きなので寄ったら良かったです。
矢印辺りからスケッチしました。
出来ている絵と見比べて推測するにこの位置辺りから描いていると思われます。
上の写真をスケッチしたのち絵にしました。船と白い花が良い感じですね。
下書きした状態です。これからのどかな春の風景と可憐な草花を彩色していきます。
上の写真は西の湖と琵琶湖を繋ぐ運河です。
帰り道にある「長命寺港」です。漁船も停泊していてまるで海のようですが、琵琶湖です。
作品名 『西の湖』
2008年制作 F8号(455×380) 油彩 キャンバス 5人展出展
春ののどかな琵琶湖の風景です。
※現地に観光に行かれる場合は最新の情報をお調べください。
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